先斗町に宿泊

こんにちは。

 

5月中旬の京都旅行記の続きです。

 

京都には、今までも用事などで十回ほど訪れてはいますが、長い滞在はありませんでした。

いつかゆっくりと訪れたいと考えていたので、今回 それがかなえられて良かった状況です。

 

改めて、「歴史」と「粋」と「川の流れ」の町だと感じました。
今日は先斗町のことと少し書きます。
有名な花街で、お座敷小唄という古い歌にも歌われています。

 

 

京都に着いた日の午後に、先斗町・歌舞練場で『鴨川をどり』を観ました。
コロナによる休止期間を経て、3年ぶりの開催だそうです。

上の写真は「鴨川をどり」が終わって観客が退場する風景です。(踊りは撮影禁止です)

 

この「鴨川をどり」は、祇園と並ぶ花街・先斗町の芸妓・舞妓の皆さんによる舞踏公演(日本舞踊)で、明治5年に創演されたとされ 一世紀以上続いているようです。
5月1日から24日の短い期間しか上演されないため、観る機会は限られますが、公式webサイトがあり、事前にネットでチケットが買えます。
豪華で粋な舞台で、新緑が映える初夏の京を華やかに彩る年中行事とされています。

 

舞台が跳ねて、舞妓さんと贔屓の観客が歌舞練場前の路地を行く姿を見かけました。

 

 

京都滞在中は ほとんどビジネスホテルに泊まっていましたが、一泊だけは先斗町の通りにある日本旅館を選んでみました。
昼間の先斗町はこのような感じです。

 

日が落ちると その雰囲気は 夜の町へと大きく変わります。

 

泊まった旅館はこちら。 建物は京町屋です。

京都生まれで、歯科医をされるかたわらエッセイスト・小説家でもある方が書かれた「京都のみどころ」についての本に取り上げられていた旅館で、3部屋しかない小さな旅館です。その記事を読んで京の風情を感じて予約しました。

 

オモテ玄関を入ってみて驚いたのですが、先日のブログで「川床カフェ」に辿り着くのに、オモテの通りから ビルの間の細い路地を抜けて入ったことを書きましたが、スケール感は少し違うものの、似たような構造になっていました。
下の写真は建物内に設けられた路地です。不思議な空間です。

 

さて、宿の女将さんに迎えられてチェックインしました。
朝食だけ付く 片泊まりの旅館・ホテルが多いとのことで、ディナーは外の食事処に行きました。

 

朝 目が覚めて部屋の窓を開けると、鴨川の流れが眼前に広がっていました。

手前は 禊川(みそそぎがわ)で、向こう側が鴨川の本流です。
せせらぎの音が心地良い。さきほどの京都紹介本に、目線とほぼ同じ高さで鴨川の流れを観ることのできる宿は少ないと書いてありました。

 

朝食がしっかり出て来ました。

 

写真には写っていませんが、数分して 焼きたての「だし巻」が出て来ました。
食後には、抹茶をいただきました。
女将さん曰く、長い年月を経て少しずつ朝食で出す品数が増えてしまったとのことです。

 

名残惜しいですが、チェックアウトの時間です。
観光先に行く前に、今夜のホテルに先ず寄って荷物を預けてから出発しようと算段していました。
今日は暑くなりそうです。たとえスーツケースは預かってくれても、(ビジネスホテルなので)ジャケットまで預かってくれるかどうか一抹の不安を心の中で感じていました。

 

宿代を払って出ようとしていたら、女将さんが、「〇〇さん(私の名前)、夕方まで荷物と上着をお預かりしょましょか? 今日は昨日より暑くなるそうですよ。」と言ってくださいました。
一見の客のチェックアウト後に、私の心の中がわかっているかのように、先方からそう申し出てくださったので、つい、お言葉に甘えることにしました。
「朝の元気があるうちに、先に目的地に出かけてください。」と。
とてもありがたかったです。

 

風情と 嬉しい心配りを感じる、印象に残る一泊になりました。

 

機会があればまた書きますが、観光地についても女将さんのアドバイスで、なかなか行くことを思いつかない場所を教えてくださり、そこはまた素晴らしかったです。

 

ではまた。